ストーリー

関東邪法街――
かつて「架上市」と呼ばれていた関東地方の一中核都市は、数年前一夜にして混沌の魔力が渦巻く〈深淵〉と接続、超常現象が跋扈する魔界都市と化した。
正体不明の不死身の“魔女”たちの出現に対し、政府は当該都市圏を外部から隔離封鎖、遺棄地域として国土上から抹消。

一度はゴーストタウン化した旧架上市だったが、犯罪者や不法滞在の外国人、娑婆では生きていけなくなった多重債務者などが逃げこんで住みつき、更にそれらを食い物とするヤクザやイリーガルな商売人、売春婦なども流入。
数年をかけて15万人ほどが非公式に存在する治外法権都市となった「邪法街」で、ある男と一人の“魔女”が出会った時、物語は幕を開ける。

あらゆる法の及ばない邪悪で危険な都市で、
一人の男と“魔女”たちの過酷な運命が動き始める。

用語

深淵

根源の魔力が渦巻く高次元の別宇宙。
俗に地獄、煉獄、魔界などとも呼ばれている魔法的な異空間。

災禍の魔女たち(ディザスターズ・ウィッチ)

ただ“魔女”とも。
なぜこの世に生まれたのか誰も知らない、全員が女性型の超自然的存在。 人型の自然災害という意味合いで、個々に対し歴代ハリケーンの名前(女性名)を付けられている。
それぞれ固有の人格と知性を備えているが、総じて子供のように善悪を知らない。 人々を虐殺した者もいるが、人々を守って闘う者もいる。街にとっては、災厄であると同時に守り神でもある存在。
また、魔力を補充するために人間の男と交合する。 その恩恵があるため、関東邪法街の男たちからは恐れられると同時に女神のように神聖視もされている。
高い再生能力と不老の肉体を持ち、首を刎ねられない限り死なない。
ただし魔力の源である血液を大量に失うと、常人なみの力にまで弱体化してしまう。

鐵血の尖刃(ブルータル・エッジ)

“魔女”たちが使う固有の武装。
魔力を帯びた自身の血液を体外に排出・凝固させて造られる。
剣・斧・槍などの、相手を大量に流血させる切断・刺突武器が多い。
いずれも、魔女が使うことにより物理法則を超越した破壊力を発揮する。
破壊されると魔力の大部分を失い弱体化してしまう。

妖蛆(ようそ)

関東邪法街に出没する肉塊の怪物。人間の手足や目玉や唇・歯などを持った蛆虫といった、不気味で生理的嫌悪に満ちた外見をしている。
物理攻撃に対して強い再生能力を持ち、体液には媚薬のような催淫効果がある。
“魔女”たちに強い本能的な恐怖感を与えるが、その理由は不明。
人間の女や“魔女”たちを襲い、生殖や捕食の対象とする。